<植替えは根の状態を見るチャンス>
小さな盆栽は鉢も小さいため1~3年に一度植替えます。自然の木であれば根は太く長く伸びるものですが、盆栽の場合は定期的に植え替えて細かい根を出させます。根の状態は地上部の状態にそのままつながっています。太い根が伸びた状態だと徒長枝も伸びやすいですが、細かい根が多くなると枝分かれも多くなります。枝も良く出来て地上部がきれいな盆栽は根もきれいに整理されているということです。
・時期
一般的に春3月から4月頃が適期とされます。芽が動き出す前の時期です。芽動きの前には根が動き始めていますから、その時期に植え替えで根を剪定し、新しい根を出させます。芽動きの早い樹(カリンなど)は2月頃に始めても良いでしょう。また、バラ科の植物(桜、梅、ボケなど)は秋の植え替えも可能です。
・用土
用土は赤玉土をメインに使います(サツキには鹿沼土を使用)。できれば「硬質」の赤玉土が好ましいです。軟質のものを使うと年数が経つうちに粒が崩れて水通りが悪くなります。小品盆栽であれば小粒と細粒があれば十分です。通常は14L入りで販売されていますが、数Lずつ小分けにしたものもネットで販売されています。水はけをよくするために山砂や桐生砂を2割~3割混ぜても良いでしょう。特に松柏類は水はけのよい環境を好むので砂の割合を5割くらいにしてやります。
用土はフルイにかけるようにしてください。微塵と呼ばれる粉末が混じっており、そのまま使用すると鉢の中で泥状になるのでフルイにかけて落としてください。フルイは4㎜目と1㎜目があればよいでしょう。
・手順
・植えつけ角度で印象が変わる