<肥料は適期に適量を>
・肥料のNPK
肥料のパッケージを見るとN-6 P-6 K-3などと表示されています。これはN-チッソ、P-リン酸、K-カリの配分を表しています。この各成分が植物に吸収され生育促進や花の開花促進につながります。
N(窒素)-「葉肥え」と言われ、葉の色と艶を出し、葉や茎の成長を促します。P(リン酸)-「実肥え」と言われ、実付きや花付きをよくするために使用されます。K-「根肥え」と言われ、根の成長を促します。根菜の栽培などで多用されています。
・肥料の形
大きく固形肥料と液体肥料に分かれます。固形肥料は、大粒、中粒、小粒、ペレット状というふうに大きさが分かれています。水やりの度に成分が溶け出し、ゆっくりと長く効き目が持続します。油粕の場合、効き目は1か月~1か月半くらいです。液体肥料は液体そのもので、通常は希釈して使用されます。即効性があり一時的に強く効かせたいときに有効です。ただし、カンフル剤のようなものですからやり過ぎないようにしましょう。
・有機肥料と化学肥料
有機肥料は植物性または動物性有機物を原料に作られた肥料です。菜種油の搾りかすを使った油粕や、鶏糞、魚粉、米ぬかなどがあります。一方で化学肥料は、NPKの成分を化学的に合成して作られたもので有機由来のものではありません。
・活力剤
肥料とは違う分類ですが、盆栽では植替え後の回復や挿し木の準備の時に使用されます。
・盆栽では…
盆栽では主に固形肥料である油粕を使います。油粕は「葉肥え」であるN(窒素)を多く含むため葉色が良くなり、枝葉の成長を促してくれます。花付きや実付きを良くしたい場合は、P(リン酸)を多く含む化学肥料を与えても良いでしょう。
肥料を与える時期は芽出しの始まる春、枝葉の成長する初夏、翌年の栄養を蓄える秋に一回ずつを目安に与えます。花物盆栽で花の開花を促進したい時や花もちをよくしたい時は、一時的に液肥を使うこともあります。
(肥料と活力剤)
・与えすぎには要注意…
2号~3号鉢(6cm~9cm鉢)で中粒1~2粒程度にしておきましょう。早く成長させたいと言って埋めつくすほど与えても逆効果です。与えすぎると根に障害が起き「肥料焼け」を起こします。
・臭わない肥料
油粕を使うと臭いが発生しやウジが湧いてしまうこともありますが、現在では臭わない肥料や虫のわきにくい肥料も販売されています。ホームセンターやネットで購入できるので、住宅街にお住まいの方にはそういった肥料を使うことをおすすめします。